韮山反射炉(伊豆の国市)
韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)【伊豆の国市・国指定史跡】
幕末期の代官江川英龍(坦庵)が手がけ、後を継いだその子英敏が完成させました。
稼働した反射炉が現存するのはここだけです。
反射炉とは、銑鉄(せんてつ・鉄鉱石から直接製造した鉄で、不純物を多く含む)を溶かして優良な鉄を生産するための炉です。
銑鉄を溶かすためには千数百度の高温が必要ですが、反射炉の場合、溶解室の天井部分が浅いドーム形となっており、そこに熱を反射させ、銑鉄に集中させることでその高温を実現する構造となっています。
そこから、反射炉という名称が与えられたわけです。
溶かした鉄は、鋳型に流し込んで大砲などに加工されました。
近年の発掘調査では砲弾の鋳型などが発見されています。
炉と煙突の部分を合わせた高さは約15.7m、実際に稼働した反射炉が残っているのは世界でもここだけです。
当時、反射炉の周囲には各種の作業小屋や倉庫などが建ちならび、多くの職人が働いていました。
(伊豆の国市HPより 抜粋)