御鷹部屋(三島市)
御鷹部屋(おたかべや)
徳川家康が三島へ鷹狩りに何度か訪れた影響を受け、第三代将軍家光は元和9年(1623)御鷹部屋を二宮町(現、三島市芝本町)へ建てました。
そこは、現在の浅間神社、長圓寺付近であったと考えられています。
御鷹部屋の敷地面積は約3,600坪(118.8a)で、鷹小屋、鷹匠屋敷がありました。
鷹小屋は40間(約73m)四方を箱根竹で組んだ垣根の中に建物を建て、1部屋ごとに1羽ずつ計25羽、他に鷂(鷹の一種)を1部屋に9羽、合計34羽飼っていました。
また、鷹を手に乗せて慣らす夜据座敷が1つありました。
役人は、御鷹部屋預かり2人、鷹匠3人、飼差8人、餌差2人の計15人いました。
2月から9月までの間だけ鷹を江戸から連れてきて、いろいろ訓練したり餌取りに各地へ出かけたようです。
鷹1羽について毎日雀15羽の餌が必要でした。
雀だけでなく他の鳥も大きさにより換算して与えたようですが、餌の調達は大変なことでした。
そこで、雀を捕って持っていくと買い上げてくれたようです。
御鷹部屋は設置後62年で、第五代将軍綱吉の生類憐れみの令により、貞享2年(1685)廃止になりました。
出典『ふるさと三島』P217