松並木(三島市)
松並木(まつなみき)
国道1号の三島市街から箱根への登り口付近、登り車線の両側に1km以上にわたって松並木があります。
この上り車線上に江戸時代の旧東海道がありました。この松並木は、三島市内に唯一残っている旧東海道の松並木です。
旧東海道沿いに松並木を植えさせたのは江戸幕府で、目的は敵の侵入を防ぐためなどの説がありますが、『武江年表』によると、創設は慶長9年(1604)で「夏は木陰を作り旅人を憩うところとさせた」と記されています。
冬も並木が風を防いでくれ、この松並木は、当時厳しい旅を続ける旅人たちの助けになるように植えられたものと思われます。
松は川原ヶ谷から山中城下の富士見平まで、植えられていましたが、第2次世界大戦末期に軍用のために大部分が切られました。
根部も松根油を取るために掘り出され、松並木の姿は全くなくなりました。
富士見平より山頂にかけては霧が多く発生するので、杉が植えられました。
山中新田の上に当時の杉が4本残っています。
→箱根石畳、一里塚、富士山のビューポイント
出典『ふるさとの街道』P.258、三島市HP