夏梅木古墳群(三島市)
夏梅木古墳公園(なつめぎこふんぐん)
平成2年(1990)、錦が丘団地造成に伴う発掘調査によって発見された古墳(古代の有力者の墓)の1つで、今から1,400年ほど前の古墳時代の終わりころに造られたものです。
直径14mの丸い形をした円墳で、古墳の範囲を示す周溝と呼ばれる幅1.5mの溝が巡っていました。
中央には、大きな石を組み上げた横穴式石室(長さ6m、幅1.5m、高さ2m)と呼ばれる部屋があり、最奥部には箱型の石棺(長さ2m、幅0.6m)が設置されていました。
石室の中か出土品の写真らは、鉄刀や鉄鏃などの武器をはじめ、騎馬(きば)を示す馬具、勾玉(まがたま)などの装飾品、飲食器など、100点を越える副葬品が出土しました。
特に黄金色に輝く飾(かざり)太刀(たち)の出土は、葬られた人の権力の大きさを示すとともに、この太刀がもたらされたと考えられる中央(畿内(きない)政権との密接な関係を示していると言えましょう。
一部新しい石材を補って同じ位置に古墳を復元し、夏梅木古墳公園として公開しています。
出典 三島市教育委員会公園説明板