赤石地蔵(清水町)
赤石地蔵【駿東郡清水町】
伏見久保川のほとりにある小さな祠に赤石地蔵は祀られています。
昔伏見の集落がこの辺りにあったころ、一人の旅僧が民家に一夜の宿を頼みました。
その夜どうしたことか、僧はにわかに疫を病み、腹痛と下痢に苦しみ出しました。
村人は手厚く看病しましたが、数日後とうとう亡くなってしまいました。
僧は忌の際に「私が死んだらこの赤石のほとりに葬ってくれ。
誓って疫病から村人を守仏となろう。
」と遺言を残しました。
村人は哀れみ、僧の遺言どおり手厚く葬り赤石で地蔵を彫りました。
その後いつのまにかこの地蔵を削り粉にして飲むと疫病下痢に効くという迷信が生まれ、削り取って行く人が後を断たず、ついに地蔵は石ころとなってしまいました。
そこで村人は文政8年(1825)新たに地蔵を刻み、赤石地蔵の石塊は台座の中に納めました。
現在も7月23日は祭日でお供えや掃除が行われ、人々の信仰が受け継がれています。
(清水町観光協会HPより 抜粋)