小川城遺跡(焼津市)
小川城遺跡【焼津市】
焼津市西小川3〜6丁目付近は、古くから「法永長者屋敷跡」と言い伝えられてきました。
「法永長者」とは、今川氏歴代の年代記「今川記」に出てくる「駿州山西の小河の法永」のことで、今川義忠(1436〜1476)が急死し、今川氏の相続争いが生じた時に、伊勢新九郎長氏(後の北条早雲)を介し、義忠の正妻北川殿と義忠との子竜王丸(後の今川氏親・1473〜1526)を保護した人物です。
その後法永の子孫(長谷川氏)は今川氏の家臣となり、今川氏滅亡後は徳川氏に仕えたと伝えられています。
昭和54年(1979)からの、小川地区遺跡群の発掘調査により、屋敷の周囲に堀をもつ本格的な中世屋敷跡が見つかりました。
調査の結果、屋敷跡の周囲にも多くの建物跡が広がり、下層には古墳時代や平安時代の遺構もあることがわかりました。
現在は遺跡全体を「小川城遺跡」と呼んでいます。