ガン保険は必要か?②
このような「がんに関わる調査」結果から、貯蓄などで100万円程度のお金をすぐ用意できる人なら、がん保険で一生涯のような長期の保障を買う必要はない、と思われます。がんにかかるリスクが低い世代であれば、10年程度の定期タイプの保険でカバーできるのではないでしょうか。
こんな話をすると、保険業界の方からは「万一の際に自己資金を失わずに済む」「貯蓄を取り崩す必要がない」といった意見が返って来ますね!
自分で払えない訳ではないけれど、懐を痛めたくないから保険に入っておきたい。
このように多くの人が考えますね!
いざというとき保険から支払われる100万円は得したように感じられますが、貯蓄から負担する100万円は、同じ金額でも心の痛みが伴うものになってしまいます。
しかし保険というのは加入者が支払う保険料から、保険会社の人件費などを差し引いた残りのお金を保障対象者に分配する仕組みです。加入してすぐに多額の保険金が支払われるようなケースを除けば、決して「得する」金融手段ではありません。
特にがん保険は、保険料が高めに設定されています。ですから、あくまでこの高い保険料に見合う備え、ではないのです。
いまや40年ほどの歴史があるがん保険ですが、保険金の支払実績やコスト構造等についての情報の開示が進んでいません。これでは、わたしたち消費者は費用対効果を判断することが難しいのです。十分な情報を得られないまま「お守り」感覚で多額の保険料を払い続けることは賢い備え方なのでしょうか?
ガン保険に限らず、定期的に保険を見直すことも賢い備えのひとつではないでしょうか。