更地の節税対策
2015年1月の相続増税を前に、住宅メーカー各社が賃貸住宅の受注や管理に急速に力を注いでいます。
更地に賃貸住宅を建てると税務上の資産評価を圧縮でき、相続税の節税効果が見込めるためです。
相続を意識する高齢者の間で賃貸住宅への関心が高まっており、国土交通省によると、賃貸住宅は14年1~7月期に前年同期比8.5%増と推移しています。
主な相続財産となる土地の場合、賃貸住宅を建てると、自由に処分できなくなることから更地の状態より土地の評価額が下がり、節税することができます。
しかし、賃貸住宅の建設にはリスクもあり、注意が必要です。
郊外や地方都市では入居者が集まりにくいため空室が出やすく、期待した賃料を得られないケースがあります。
入居者とのトラブルも増加する傾向にあるのです。
節税効果に加え、賃料収入が見込める賃貸住宅の建設は増えているのが現状ですが、相続税の節税対策のためだけに賃貸住宅を建てる効果が得られるのか充分に検討する必要もありそうです。