厚生年金基金のゆくえ③
厚生年金基金制度の事実上廃止に向けた制度改革がスタートしました。
基金のしくみと現状、ゆくえを確認していきましょう。
厚生年金基金は改正厚生年金保険法により2014年4月から5年以内に、「移行」または「解散」することになります。
基金は財政状態に応じて以下の3つに区分けされ今後の方針が決まるものと見込まれています。
■健全な基金(財政状態が良好な基金)
確定給付型企業年金や確定拠出年金など、他企業年金制度に「移行」するか、今の基金を「存続」。
しかし2019年4月以降、一定の財政条件を満たせなければ、国から強制解散を命じられる。
■代行割れの可能性がある基金(収支がトントンの基金)
特例解散期間内に確定給付型企業年金や確定抽出年金など、他の企業年金制度に「移行」するか、基金を「解散」。
解散の場合、解散認可基準により決定される。
前事業主および全加入者の4分の2以上の賛成があれば解散可能。
■代行割れ基金(すでに悪化中の基金)
早期に「解散」。
特例解散期間中は、加入企業間の連帯債務制をなくす。
こちらの解散についても解散認可基準により決定される。