チェック!世界中の株価の値動きが悪くなっている要因
1月22日現在、株式市場は上値を追い切れない展開が継続しています。要因は、複数あります。
ひとつは、今夜ヨーロッパ中央銀行によって金融緩和が決定されるか否かという点です。
これは、フランスのオランド大統領が「今回、金融緩和を決定するだろう」と発言していますので、機関投資家の間では間違いなく決定するだろう読みが強くなっています。
金融緩和の規模が、大規模であればあるほど、世界中の株価が大幅上昇する展開になると予想できます。
逆に、金融緩和の規模が小規模となると、世界中の株価は失望売りを浴びせられるかもしれません。
また、ヨーロッパ中央銀行が金融緩和を決定すると、為替はユーロ安に大きく振れることが予想されますので、ユーロ安円高の展開となると思います。
ふたつめは、来週投票されるギリシャの総選挙です。
ギリシャの世論調査によると、財政緊縮策を進めてきた政権与党が敗北して、一部の債務返済義務の放棄を宣言している急進左派が勝利する可能性が高まっています。
仮に急進左派が勝利して、一部債務の返済を放棄すれば、ギリシャ国債の価格が暴落します。すると、ギリシャ国債を所有しているヨーロッパの多くの銀行が評価損をこうむります。
そして、この評価損を穴埋めするために、ヨーロッパの銀行は貸し渋りを始め、これが原因でヨーロッパの住宅産業や自動車産業が大打撃を受けて、ヨーロッパは不景気に突入するという連想が働きます。
このため、ギリシャ総選挙の結果を見るまでは、株を買い上げるわけにはいかないという心理が働いていると思います。
もし、ギリシャで現在の政権与党が勝利すれば、これを好感して世界中の株価は上昇すると思います。
急進左派が勝利すれば、株価は下落すると予想できます。
現在は、複数の要因で、株式市場が一方向へ動かない状況です。
様子見が正解だと思います。
