緩やかな回復を見せる静岡県経済 貸付残高も増加傾向
静岡県経済産業部がまとめた、平成27年1月の「静岡県月例経済報告」によりますと、県内景気は緩やかな回復基調をたどりながらも、以前まだ弱い動きも見られるとの景況感が示されています。
まず需要面では、個人消費の動きがやや弱いこと、住宅建設、公共投資が共に前年を下回っていることが見て取れる反面、設備投資は上向きになっており、製造業、非製造業とも、前年を上回る投資計画を立てており、これはすべての産業共通の動きのようです。
また、輸出に関しても、静岡県の主力産業である、自動車、二輪車、原動機、自動車部品、科学光学機器が前年を上回り、輸出入超過は687億円に達しています。
生産面では、食品、タバコ、パルプ、紙などの鉱工業生産指数が前年を下回りましたが、雇用情勢は、有効求人倍率が1.13倍と、1倍を確保しました。
しかし、この数字は全国平均より低い水準にあります。
その他、物価は前年を上回り、倒産件数、負債総額は共に前年を下回りました。
そして、金融環境ですが、県内金融機関の貸付残高は前年を上回り、信用保証協会による信用保証金額は前年を下回っています。
このように、緩やかながら県内景気は回復の兆しを見せていることから、企業サイドの投資マインドも旺盛なようです。
そんな中、信用保証金額がマイナスということは、たとえば不動産担保ローンからのお借り入れを実施、もしくは検討されている事業主さんが少なからずいらっしゃることを、月例経済報告から読み取ることが出来るかもしれません。