不動産事情(アメリカと日本の違い)
アメリカの住宅というのは、日本と違う点があり、気を付けなければなりません。
一番の違いは賃料のことで、「賃料と安全は比例する」ということです。
アメリカは格差社会で、所得で住む地域が変わってきます。
スラムではないにしても、所得の低い世帯が多い場所は基本的に治安が悪くその分家賃が低い、というようになっています。
これに対して日本は都心や駅に近い程、家賃が高いという傾向が強いです。
住宅の年収倍率でいけば、アメリカは3.26倍、対して日本は5.64倍と高く、個人的には納得できる数値だと思います。
アメリカは日本よりも住宅購入に対する心理的なハードルは小さく、20代で一軒家を所有している人もよくいます。
アメリカやカナダでは、分譲マンションのことをコンドミニアム、省略して「コンド」と呼び、賃貸専用の「アパートメント」とは別の扱いになっています。
このコンドミニアムは、アメリカの大都市では一戸建てよりも人気があり、その理由はメンテナンスが一戸建てに比べてかなり楽だからです。
一戸建だと庭の手入れが大変だし、また長期に家を空ける場合には管理の問題もあります。
コンドの場合は、ほとんどエントランスに管理人がいるか、オートロックになっていて防犯もとても安心なのです。
ですからアメリカでは、コンドミニアムを買って、リフォーム(あちらではリノベーションという)を自分のセンスで行った後に、売却することを仕事ににしている人もいます(主婦がサイドビジネスとして、行うケースも)。
古い一軒家を購入し、住みながら自分で改装を行い、高く売るような事もします。
素人ですが主婦ならではの厳しい着眼点が、リフォームに反映されているので内容によっては購入したほうが良い場合もあり、日本ではありえないビジネスです。
そして、アメリカの住宅事情として、専有面積というのはあまり気にしていない事が多いです。
それよりも家の間取り、極論すればいくつベッドルーム・バス・トイレがあるか、が物件選びの判断基準となることです。
また、「タウンハウス」という一戸建てとコンドミニアムの間のような住宅もあり、2戸または3戸が連なっていてそれぞれに専用のエントランス、ガレージが付いています。
バックヤードと呼ばれる専用庭が各戸にあり、毎月管理費を払います。
この中には住宅全体の改修費用が含まれるので、コンドミニアムほどではないが、一戸建て住宅に比べメンテがかなり楽にできるので、年配の方やカップルに人気があります。