「継続企業の前提についての疑義」を表明されている企業に投資すべきではありません
2015年1月28日夜、格安航空会社の草分け的存在のスカイマーク社が民事再生法を申請しました。
1月28日15時の、スカイマーク社の株価終値が317円でしたから、民事再生法申請のニュースが流れた時点で、個人株主の多くの皆さんは大幅な損失を被ることが確定しました。
実際、2月1日の終値は、わずか19円となっています。
企業経営の最終責任は株主が負いますので、現在のスカイマーク社株式の価値は0円となると思います。
しかし、私はスカイマーク社の株式に投資して多額の損失を余儀なくされた方というのは、自己責任だと思います。
理由は明確です。
2014年8月14日に財務局に提出した、第一四半期報告書の独立監査人の四半期レビュー報告書で「継続企業の前提についての疑義」を表明しています。
続いて11月14日に財務局に提出された、第二四半期報告書においても「継続企業の前提についての疑義」を表明しています。
つまり、監査法人は投資家に対して「スカイマーク社の倒産可能性」について表明しているのです。
四半期報告書は、誰でも閲覧できます。
ですから、個人投資家はこれを無視してスカイマーク社株式を購入していたのですから、これは自己責任としか言いようがありません。
単なる不注意です。
法令上、投資家への注意喚起をする仕組みが整っているのですから、一般の個人投資家は、株式投資をする前に、有価証券報告書や四半期報告書、決算短信はチェックすべきでしょう。
そして、投資をしようと思っていた企業に「継続企業の前提について疑義」が表明されていたら、絶対に買うべきではありません。
また、2月1日に16円の安値をつけて、2月2日の前場には34円まで買われていますが、こういったマネーゲームに参加するのは賛成できません。
単なるギャンブルです。
もはや企業価値は0円なのです。