モスクワの不動産事情
日本では春が新生活の始まりですが、ロシアでは学校の卒業や年度末が3月だけに限らないため、引越しをする時期はわりとバラバラです。
社会にでる若者は、仕事の多いモスクワで働きたいと考えていて、地方から出てくる若者にとって家を探すことはとても重要になってきます。
どこを重視するかというと、地下鉄まで徒歩圏内。
モスクワは世界的にも交通渋滞がひどい都市で、冬は雪で道路の状況が悪化するため、バスで2〜3つ先の停留所まで1時間かかることもけっこうあるのです。
また「家賃が安い」ことも重視していて、ネットや知人の紹介などあらゆる手段を使い出来るだけ安い物件を探すのです。
モスクワの住宅は日本と違い、ほとんどアパートやマンションといった集合住宅で、これらは元ソ連の国営住宅で、当時、一軒家を一人で所有することができなかったためです。
そしてソ連が崩壊した後は、この国営住宅をそのまま使用することができるようなったのです。
新生活のためにアパートを借りる場合、空いている部屋を借りることができますが、モスクワでアパートを借りるためには最低でも20,000ルーブル必要になります(約4万円程度)。
モスクワの平均月収が約50,000〜60,000ルーブル、小さくて安い物件でない限り、若者にとってアパートを借りるのは簡単なことではないのです。
中には大家さんと同じアパートに住む「部屋貸し」というのもあり、これを利用する若者もいます。