リゾート地は「高齢者」の総合施設に
現在の日本のGDPは四半期ごとにプラスかマイナスか予想できない不透明な経済情勢にあります。
そして、現役世代の労働者賃金も、物価の上昇以上には上がっていかない状況にあります。
日本国内のリゾート地の多くは、バブル期に都市銀行と地方銀行を含めた協調融資で造られたものが多いので、ここ20年超のデフレ経済下では、かなりの数が淘汰(倒産)されています。
残っているのは、元企業や買収企業が強靭な資本力をもって様々な改革で収益力を高めた所だけと言えるでしょう。
そして、このような国内リゾート地は、ゴルフ場やスキー場などの広大な土地を保有し、クラブハウスや高級宿泊施設を含めた固定資産税を納めるだけの土地となっています。
さて、6月中旬に、日本創生会議が、「東京圏高齢化危機回避戦略」リポートを発表しました。
これは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県では、2025年に介護施設(老人ホームや特別養護老人ホームなど)が13万人分不足するという内容であり、東京圏の高齢者に対して医療や介護に余力のある全国の41の地方都市への移住を促すものでした。
つまり、国内のリゾート地を高齢者施設に再生することも選択肢にあると考えられているのです。
クラブハウスや宿泊施設はバリアフリー高齢者住宅とし、元気な高齢者の間でゲートボールよりも人気のあるグランドゴルフ場を併設するなど、自然の真っただ中で老後を過ごすのも良いのではないでしょうか。
ただ、このためには、今でさえ医師不足である地方の医療体制の整備が不可欠であると思われます。